咬筋とは?
咬筋(こうきん)は、食事の際に物を噛むときに使う重要な筋肉で、こめかみから顎のあたりに位置しています。食いしばりや歯ぎしりのクセがある方は、咬筋が過度に発達し「咬筋肥大」と呼ばれる状態になることがあります。
この咬筋肥大が進行すると、歯や顎、周囲の筋肉にさまざまなトラブルを引き起こすことがあります。

咬筋肥大によって起こる症状
- 歯のすり減り、ひび割れ、破折
- 知覚過敏(冷たいものがしみる)
- 被せ物・詰め物が取れやすい・壊れやすい
- 顎関節症(顎の痛み、音が鳴る)
- 起床時の顎の疲れ・痛み
- 慢性的な肩こり・頭痛

咬筋ボツリヌス治療とは?
ボツリヌス治療とは、ボツリヌストキシン製剤を咬筋に注射し、筋肉の過度な緊張を和らげる治療法です。医科や美容領域でも広く使われている安全性の高い治療で、当院では歯科的な目的で適切な量・部位に施術を行っています。
期待できる効果
- 顎関節症の緩和(顎が鳴る・口が大きく開かない・顎が痛む)
- 就寝中の歯ぎしりの緩和
- 歯ぎしりによる歯の磨滅(すり減る)抑制
- 咬合圧による脱離、破損防止
- 食いしばりの緩和
- 食いしばりで起こる肩こり、頭痛などの改善
- 「その他」ガミースマイル改善、口角挙上など

治療の流れと特徴
- カウンセリング・診査
咬筋の状態を確認し、症状やお悩みをヒアリングします。 - 施術
専用の細い注射針で、咬筋に数ヶ所注入します。施術時間は5〜10分程度です。 - 効果のあらわれ方
数日〜2週間程度で徐々に効果が出始め、約4〜6ヶ月持続します。 - 定期的なメンテナンス
継続的な効果を維持するためには、定期的な施術がおすすめです。
このような方におすすめです
- 歯ぎしり・食いしばりを指摘されたことがある方
- 起床時に顎が疲れている・だるい方
- 詰め物や被せ物がすぐ取れる・壊れる方
- 知覚過敏が気になる方
- 顎や顔まわりの筋肉のこわばりがある方

安心・安全のために
当院では、事前の丁寧な診査とカウンセリングを徹底しています。症状やご希望に応じて、ボツリヌス治療以外にもマウスピースの作製や生活習慣の見直しなど、総合的な対応をご提案いたします。
ボツリヌス治療Q&A
- 費用について
保険適用外となります。 - 副作用について
治療後数日は重たい感覚が残る場合があります。 - 適用範囲について
咬筋・オトガイ筋(うめぼしジワ)・ガミースマイル・口角挙上。 - 治療時間について
15程度で終了します。(表面麻酔をする場合は40分程度) - ダウンタイムについて
特にありませんので、すぐに日常生活に戻ることができます。 - 効果の持続について
持続効果はおよそ3~6か月です。※効果には個人差があります。
施術の可否や費用については、お気軽にお問い合わせください。
咬筋の過緊張をやわらげ、歯や顎を守るために気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。
当院では、患者さまの快適な咬み合わせと笑顔をサポートいたします。